私たちの人生では、何かを「やる」「やらない」の
決断をしなければならない場面が多々あると思います。
そう、決断をしている場面って、
思っている以上に本当にたくさんあるんですね。
その「やる」「やらない」の判断基準は、
もちろん「やりたいか?」か「やりたくないか?」なんでしょうけど、
「やりたくない」けど「やる」という決断のケースは少し置いといて、
「やりたい」のに「やらない」という決断のケースを考えると、
多くの場合、無意識的に
「できる」「できない」の基準で判断していると思います。
その「できる」「できない」の基準って、
誰が判断しているのでしょうか?
そう、自分自身なんですね。
その自分自身の判断って
本当に正しいんでしょうか?
本当はやりたいのに、「できない」から「やらない」と、
自分自身の無意識が決断しているとしたら?
ちょっとイヤじゃないですか?
本日はそんな無意識的な決断について
「言葉」の観点からお話ししたいと思います。
仕事上、メールやSNSなどで
文書のやりとりをすることが多いのですが、
相手の文書から「あぁ、思い込みをしているな!」
ということが見えるときがあります。
(自分のことは、完全に棚においてですが。)
具体的にはオープンに言えないことがあるので、
わかりやすく文書例をあげてみますね。
「この商品を販売していきたいですが、果たして需要があるのかどうか心配です。」
「ホームページからの売上だけでは、数が足りないと思います。他の方法も考えなければ。」
「新規の100万円の商談が決まって、売上が100万円上がっているはずなのに、確認すると前月と同じぐらいでした。中々売上目標に到達できないのが現状です。」
こんな文書を見たとき、あなたはどう思いますか?
私は、文書だけではなく、会話しているときもそうなのですが、
相手の、事実と解釈(思い込み)を切り離して聴くようにしています。
どういうことか、先にあげた文書例で申し上げると、
「需要があるのかどうか心配」というのは、
やってみないとわかりません。
「需要がある=売れる=売上が立つ」ためには、
行動をする必要があります。
どうでしょう、
「需要があるのかどうか心配」と言うことで、
行動しなくて済むと思いませんか?
行動しなければ、労力は掛からないし、失敗しなくて済むし。
でも、行動してもし、需要がなかったとしても、
それが失敗と言えるのでしょうか?
もちろん狭い意味では、失敗かもしれませんが、
行動をして
「需要があった」
「需要がなかった」
ということがわかる。
それだけなんだと思います。
「ホームページからの売上だけでは、数が足りない」
これも思い込みの場合が多いです。
だいたいそういう発言をする人は、
行動をしていない人が多いように思います。
- 売る商品を決めて、
- 販売ページを作成して公開する、
- そして成果を検証する。
その行動をしないで
「ホームページからの売上だけでは、数が足りない」
というのは事実ではないと思います。
数が足りないのは行動だと思います。(笑)
「中々売上目標に到達できないのが現状」
この言葉を聞くとどう感じるでしょうか?
「自分たちは中々売上目標に到達できないダメなヤツらだ!」
私にはそんな風に聞こえます。
ですが、それは事実でしょうか?
「100万円の新規売上があったけど、前月とトータル売上が同じぐらい」
それだけが事実であって、
「自分たちは中々売上目標を達成できない」こととは
全く関係のない事実だと思います。
本日なぜこんなことをお話ししようと思ったかというと、
私は十数年ほど前に、
NLP(神経言語プログラミング)のコースセミナーに参加していました。
NLPって
「人間の思考や感覚が、
言葉にどのように影響を受けるか?」
という側面のある心理学なのですが、
NLPの先生はよく、
「それは事実ではありませんね?」と言われました。
最初は「事実を言っているよ!(事実に違いない!)」
って思っていたんですけど、
実は事実ではなく、
「自分の解釈を事実として思い込んでいる」
ということに気づかされました。
どういうことかというと、
私が
「私は何をやっても最初の内は順調にうまくいくんだけど、
最終的にはいつも失敗するんです。」
ということを言ったときに、
先生は
「いつも失敗するというのは、どのようなことからそう判断したのですか?」
と聞いてきました。
私は少し考えて
「中学でバスケ部のときも、1年生の時はレギュラー候補に選ばれたけど、
2年生、3年生で結局レギュラーになれなくて補欠だったし、
好きな女の子と付き合ってもすぐにダメになって別れてしまっていたし、
高校卒業してミュージシャンを目指して上京したけど挫折したし、
それから・・・」
それを聞いて先生は
「それって今のあなたの人生にどのような影響ががありますか?」
と聞かれたんですが、
私も自分で話しながら、
「これって失敗なのかな?
逆に自分の人間の幅を拡げる体験になっているな。」
と思えてきたのです。
「私はいつも失敗して来た」
「(だから)私は失敗しないようにしなければならない」
と、事実でもないことを思い込んでいたのです。
これを二重拘束(ダブルバインド)というそうです。
何かを「やる」「やらない」の判断をしなければならないとに、
私は無意識に「できない」「できるようにならなければ」と
思い込んでいたんですね。
あなたにはやりたくてもできないと思っていることはありますか?
あなたはどのようにして「できない」と判断したのでしょうか?
それは事実でしょうか?
「できない」「できるようにならなければならない」
が事実ではないとしたら、あなたのこれからはどう変わりますか?
あなたのビジネスが
少しでも良くなると幸いです。
本日は以上です。
ここまでお付き合いしていただいて
ありがとうございました。
それではまた会いましょう。