たくさんの人に応援してもらえる商売の秘密って？

もうちょっと、旬が過ぎてしまった話題かもしれませんが、
安室ちゃんが先月引退しましたね。

最後の沖縄のLIVE会場には、
チケットを入手できなかったたくさんの人が、
会場の周りに集まっている、

そんな様子が、TVで映し出されていました。

インタビューに答える人の中には、

「安室ちゃんのおかげで私の人生がどれだけ変わったか！」とか、
「安室ちゃんは私の人生の全てです。」とか

ある沖縄の人は、「安室ちゃんは沖縄人のアイデンティティを引き上げてくれた存在です。」とか、

もう熱烈なファン、信者層なんですね。

なぜこれほどまでに、安室ちゃんは
たくさんの人に支持され、応援されているのでしょうか？

ちなみに、
あなたのお気に入りのアーティストって誰ですか？

あなたのお気に入りのアーティストのLIVEに行ったとき
を思い出してみてください。

LIVEの最中や、LIVEが終わって会場から出るとき、
どんな気分になっているでしょうか？

私は、人気アーティストのファンの心理の中に、
「たくさんの人に応援してもらえる商売の秘密」
があることに気づきました。

本日は、そんな話をお伝えしたいと思います。

ある日のミーティングで、
「商品を買ってもらうには、お客さまのことを考えないといけない」
ということについて話していました。

すると、

「でも、有名アーティストって、
お客さんのためにって考えてるのかな？

自分のやりたい音楽をして、それがいい、好きだという
ファンが集まってるんじゃないのかな？」

という意見が出てきました。

私は「なるほど、いい視点だな！」と思いました。

私はその方に、「好きなアーティストっていますか？」
とお聞きすると、

「ミスチルが大好きで、LIVEは何度も行ってます！」
とのことでした。

私が「ミスチルのLIVEに来る人ってどんな人が多いですか？」
と尋ねると、

「20代後半から、30代、40代、50代の人もいるかな？
毎日の仕事や生活に奮闘して働いている、
OL、サラリーマン層の人が多いかな？」
とお答えになりました。

「ミスチルのLIVEに行くとどんな気分になりますか？」
とお聞きすると、

「元気が出て、明日からまたがんばろうって気分になる。
涙が出て来る」と。

「ミスチルのLIVEは、そんなOLやサラーリーマンの人たちの
人生の応援歌みたいなものなんですね？」と尋ねると、

「そうだわ！ミスチルってすごいアーティストだから、
ミスチルやミスチルの曲が大好きだから観に行ってると思ってたけど、
ミスチルのLIVEに自分自身の人生を重ねていたのか、
なるほどね。」
とおっしゃいました。

その瞬間、私は「卒業アルバムをもらったとき一番最初に見る人の顔」
の話を思い出しました。

それはどんな話かというと、
卒業アルバムをもらったら一番最初に見るのは、

大好きな人でもなく、仲良しの友だちでもなく、
絶対に自分自身の顔だということです。

それだけ人は自分のことを見ているということです。

このことは、
『商売、モノを売る上で一番考えなければならない重要なこと』
だと私は考えます。

お客さまが商品・サービスを購入するときに考えていることは、
商品やサービスでもなく、売り手でもなく、

• 「自分はどうなるのか？」とか、
• 「自分はどんな気分になるか？」とか、
• 「自分を見てくれるだろうか？」とか

なのです。

アーティストなど
たくさんの人に応援してもらえる商売に共通していることは、

お客さまが『自分自身の人生の投影』を
商品や売り手にしているのでは？と思っています。

冒頭の安室ちゃんのファンも、
安室ちゃんや曲が好きなことは間違いないでしょうけど、

やっぱり自分の人生が重ねられているから、
あんなに熱狂する、涙するのではないでしょうか？

あなたも、お気に入りのアーティストのLIVEに行ったときは、

• なんか元気が出たり、
• 明日からの人生に少しだけ希望が湧いてきたり、
• 涙したり、

そんな気分になるのから、
LIVEに行くのではないでしょうか？

たくさんの人に買ってもらえる商売にも、
「お客さま層がどんな人生を送っているか？」
「どんな人生を送りたいか？」
それらを満たす要素があるのだと思います。

あなたの商売にもきっと、
「お客さまの人生を投影する要素」があると思います。

商品・サービスの向上を考えることもいいですが、

関わるお客さまの人生のことを考えてみるのも
いいのではないでしょうか？

あなたのお客さまはどんな人でしょうか？

あなたの商品・サービスを利用されるとどうなるのでしょうか？

どんな気分になるのでしょうか？

あなたの商品・サービスに投影している
お客さまの人生の大切なことってなんでしょうか？

本日は以上です。

ここまでお付き合いしていただいて
ありがとうございました。

それではまた会いましょう。