先日TVで、販売員のセールストークを紹介する番組を見た。
番組中MCが、ゲストのあるテレビショッピング番組のタレント販売員に、
「このシャツを褒めてください」とお題を出していた。
お題に出されたのは、一見何の変哲もないVネックの白いシャツである。
「かなり無茶振りやな〜褒めるところなんてないやん!どう答えるんやろ?」
と思って見ていた。
普通なら、例えば、
- このシャツの白さが〜素敵!とか
- このVネックの形状がどうのこうの〜斬新!とか
- この価格でこの素材は驚き!〜 とか、
そんな風な、『商品を褒める言葉』しか出てこないもんだ。
ところがそのタレントは、こう答えたのである。
- この胴回りのシルエットを見てください、カーブがついていてちょっと細く見えます。
- おまけにちょっとゆとりがあるので、どんな体型の人もカバーし、着痩せして見えちゃいます。
- あとこの袖周り見てください、シルエットがキレイなのにゆとりがあって、二の腕のお肉も気にならないです。
- そしてこのVネック、開きすぎず、締まりすぎず、ちょうど良いので、首のシルエットも細く、お顔もシャープに見えます。
- おまけにかがんだ時も胸元が気になりません。
(だいたいこんな感じだったと思う。)
私はTVの前でひとりで「凄い!」と感心した。
他のゲスト女性タレントも「私も欲しくなりました」と声をあげていた。
このタレント販売員は商品自体を褒めるのではなく、
使用者を女性に設定して、
終始その女性のお困り解決や、嬉しいことにフォーカスしていた。
これは、中小企業が商品を販売するときにとても役立つ視点だと思う。
そして、私がWebサイトを作成するときにいつも考えていることと同じでもある。
嘘やハッタリはダメだけど、
顧客が潜在的に望んでいる景色を商品を通して見せる。
これが顧客目線なのかなと思う。